革財布は丁寧に扱っていても、何度も取り出しているうちに擦れたり汚れたりして困っている方も多いのではないでしょうか? 新品に買い替えるのも良いですが、愛着があったりディテールが気に入っている大切な革財布は長く使いたいですよね。
長期間使い続けるためには、定期的なお手入れが欠かせません。そこで、革財布の修理・クリーニングを得意とする職人が、ご自宅で簡単にできるお手入れ・メンテナンスの方法をご紹介いたします。
目次
簡単なお手入れ・メンテナンス
今回お手入れする革財布は、SAINT LAURENT(サンローラン)の「リヴゴーシュ コンパクト フルジップウォレット」。コンパクトながらポケットが多く、収納力も十分にある財布です。ただ、今までお手入れをしてこなかったので、皮脂汚れが付いていたりツヤにもムラがあります。サイドなどには擦れた跡もありますので、お手入れでキレイにしていきます。
①デリケートクリームで保革
人の肌も乾燥すると肌荒れやひび割れが起こるように、革も乾燥してしまうとひび割れを起こします。乾燥を防ぐためには、保湿が重要です。M.モゥブレィのデリケートクリームは、ラノリン(羊などの皮脂腺から分泌される油脂を精製したもの)が含まれており、革をしなやかにする効果があります。
上記以外にも植物由来のロウ成分(ワックス)や有機溶剤の入っていないサフィールのデリケートクリームもオススメです。
※靴専科では、店舗によって取り扱いが異なりますので、お問い合わせください。
②アニリンカーフクリームで艶出し
M.モゥブレィのアニリンカーフクリーム(乳化性クリーム)は、革に潤いと栄養を与えながら透明感のある自然な光沢を出すことができます。また、薄いベールで保護膜を作り、スレやキズ、汚れから革財布を守ってくれます。デリケートクリームやアニリンカーフクリームは、革財布だけでなく靴やバッグ、レザージャケットなど、皮革製品に幅広く使用できます。
M.モゥブレィ デリケートクリーム ¥1,100(税込)
M.モゥブレィ アニリンカーフクリーム ¥1,100(税込)
サフィール(SAPHIR) デリケートクリーム ¥1,100(税込)
③ブラッシングでクリームを伸ばす
クリームを塗り終えたら、ブラッシングでクリームを伸ばしていきます。革財布などの革小物は、肌触りの良い柔らかい革などを使っていることも多いので、キズの付きにくい柔らかい馬毛もしくは山羊毛のブラシを使ってブラッシングを行います。
④余分なクリームを取り除く
ポリッシングクロスで、余分なクリームを取り除きます。摩擦熱を利用して軽く素早く磨くことで、美しいツヤが出ます。
エンボスレザーの革財布をお手入れする際は、下記記事をご参照ください。
【フェリージ】3分で完了! エンボスレザーの財布をお手入れする方法
靴専科で対応可能なメンテナンス
退色・擦れ
日々のお手入れではカバーできない退色や擦れなどは、靴専科にお任せください。革財布の元の色に合わせて調色を行い、色褪せた部分や擦れた部分を補修いたします。
カビ
補色を行わないカビを落とすだけのクリーニングも対応可能です。カビ跡が残ってしまう場合は、補色で目立たなくすることもできますので、ご相談ください。
ファスナーの故障
革財布のファスナーが閉まらなくなったり開かなくなってしまった場合は、新しいファスナーと交換することができます。エクセラファスナーという、ハイブランドなどで多く使用されているファスナーへの交換も可能です。
※デザイン・糸・革の色などは、変更になる場合があります。※状態や使用する資材によって金額が変更になる場合がありますので、お近くの店舗にお問い合わせください。
【協力店舗】
靴専科 錦糸町店
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