梅雨や秋雨など、雨が続いて湿度が高くなると、バッグにカビが発生しがちです。濡れたまま放置するのは厳禁ですが、部屋に置いてあるバッグも要注意。保管状態によっては、カビが発生しやすくなっています。いつも使っているバッグだけでなく、大切に保管しているブランドバッグにもカビが生えて使えなくなるのは、もったいないですよね。そこで、バッグをカビから守るオススメの保管・メンテナンス方法をご紹介いたします。
カビが発生する理由とは?
そもそも、なぜカビが発生するのでしょうか? カビは菌類の集合体であり、主に湿度・温度・栄養の条件が揃うことで発生します。梅雨や秋雨の時期は湿度・温度が高いので、カビが繁殖しやすくなります。逆に条件が1つでも揃わなければ、カビを抑制することができます。バッグを保管する際は、その点を意識して行いましょう。
やってはいけない保管方法と対策
「久し振りにクローゼットから出したバッグがカビだらけに……」といったお悩みで、靴専科にいらっしゃるお客様が多数います。実際にお話を伺うと、多くの方がやってはいけない方法で保管していました。その代表的な例は、「購入時の箱に入れ、押し入れやクローゼットへ保管」する方法です。
紙の箱は通気性が悪く、雨が続くと中の湿度が高い状態のままになります。その上、押し入れやクローゼットといった風通しの悪い場所に保管していると、カビが生えやすくなってしまいます。さらに、使用時に付着した汚れ(食品、汗、皮脂など)などが付いたままだと、それが栄養になってカビが発生する条件が揃ってしまうのです。
しっかり保管したつもりでも、やり方を間違えるとカビが生えてしまいます。対策としては、押し入れやクローゼットに保管する際、通気性の良い「不織布」に入れることをオススメします。また、不織布の内側にバッグの形状に合わせて丸めた新聞紙や半紙などを入れておくと、湿気を吸い取り、型崩れの防止にもなります。バッグの使用後は、ブラシで汚れを落としてキレイな布でから拭きを行い、空気を入れ替える時間を作ると、より効果的です。
お気に入りで使用頻度の高いバッグは、“かけて保管”することをオススメします。そうすることで、カビの発生条件も自然とクリアでき、持ち手やショルダーなどは身に着けている状態に近い形で保管できるので、型崩れの防止にもなります。
カビを予防するバッグのメンテナンス
バッグを使った後にカビ予防のメンテナンスを行うと、カビの発生を防いでバッグの寿命も長くなります。今回ご紹介する方法で準備するのは、
①ブラシ
②ウエス(使い古したTシャツなど)
③防カビミスト
の3つです。
※バッグの素材により、メンテナンス方法や使用するアイテムが異なりますので、ご注意ください。
※ブラシ、防カビミストは、お近くの靴専科でお求めいただけます。
・ブラシ:¥770~(税込)
・防カビミスト:¥1,100(税込)
まず、力を入れずにバッグの表面をブラッシングします。バッグの表面に付着したホコリ、汚れを落とすことで、カビが好む栄養を最小限に抑えます。
ブラッシング後、清潔なウエスでバッグの表面をから拭きし、さらに汚れを落とします。
防カビミストをバッグから30cmほど離し、まんべんなく表面、内側に吹きかけます。その後、陰干しをして完全に乾いてから保管します。乾いた後であれば、バッグ用のクリームで栄養を与えたり、ツヤ出しをしても問題ありません。
※バッグの素材によっては、シミになる可能性があります。必ず購入店舗、または防カビミストの説明文をご確認の上、ご使用ください。
バッグのカビ対策は靴専科にご相談ください
この方法でメンテナンスを行っても、カビが繰り返し発生してしまう……。その場合は、保管する場所の状態を確認して、改善する必要があります。押し入れやクローゼットを清掃したり、湿気を減らす対策をしてみてください。大切なバッグを守れるように、梅雨や秋雨に備えて準備をしておきましょう。
また、気を付けないといけないのは、バッグの素材によってメンテナンス方法が異なる点です。例えば、ヌメ革は水分でシミが生じやすいため、今回ご紹介した方法はオススメできません。バッグに合わせたメンテナンス方法などは、靴専科の店舗でぜひご相談ください。毎年、多くのカビと対峙しているバッグクリーニングのプロが、10年以上のノウハウを活かしてお客様のバッグに合った解決策をご提案いたします。
「カビを取ることができない」「色が変わってしまった」などのお悩みがある方には、バッグクリーニングと補色をオススメします。靴専科では、バッグクリーニングする際に除菌・消臭効果の高いオゾン水を使用しているので、カビの嫌なニオイも軽減できます。