パンプスやミュール、サンダルなど、見た目が軽やかな靴はブーツなどと比べてソールが比較的薄く、つま先部分がいつの間にか擦り減っていることがあります。レザーソールの場合は、滑りやすく、転んでしまうことも……。雨の日は特に危険です。そこで、今回はソールの中でもハーフソールについてご紹介いたします。
目次
ハーフソールとは?
靴の底面前半分に貼るラバー(ゴム素材)や革のことを、ハーフソールと呼びます。様々な種類があり、カラー、デザイン(無地・ロゴ入り等)、厚さ(1mm・1.8mm・2mm等)などが異なります。
ハーフソールを貼るメリットとしては、
- すべり止め、足への負担軽減
- 靴底本体の擦り減り防止
- レザーソールのカビ防止(濡れた地面を歩くと水が染み込み、そのまま置いておくとカビの原因になる場合があります)
が挙げられます。次の項目のどれかに当てはまる方には、靴のハーフソールを補強する修理をオススメしています。
□新品のうちにソールを補強しておきたい。
□アウトソールのつま先部分の減りが気になる。
□パンプスのアッパー部分のつま先が削れたり、つま先に傷が付きやすい。
□歩行中、滑りやすくて困っている。
□雨が降ると、タイル調の場所で滑る。
お客様のご要望・靴に合った素材をお好みで選択可能
「見た目をキープしたい!」という方には、1mm厚の薄い素材がオススメ! 見た目のキレイさを損なわずに補強できます。薄い素材だと不安に思われるかもしれませんが、摩耗にも強くなっているので、ご安心ください。
「歩くときに地面の凸凹が気になる……」という方には、厚いハーフソールを貼ってクッション性を高めることをオススメしています。お客様のご要望・靴に合った素材をお好みで選択できます。
靴専科では、人気のあるビブラム(Vibram)製のハーフソールもお選びいただけます。ビブラムはソールを専門に扱い、革靴・ブーツ・スニーカーなど、様々なブランドの靴に使用されている信頼のあるメーカーです。耐久性・デザイン性に優れている点も、評価されているポイントです。
ハーフソールを貼り合わせる修理事例
パンプスのソールは他の靴と比べると薄く、履き続けるとソールのつま先部分がすぐに擦り減ってしまう場合があるので、ハーフソールを貼り合わせる修理を行います。
①接着面の作成
まず、靴底の表面を削って整え、接着面を作り、靴修理用のボンドを丁寧に塗ります。
②張り合わせ
よく乾かしてから、接着面が一番良い状態でハーフソール素材を貼り合わせます。
③加工・形成
ソールの形に沿って余分な素材をカットし、専用の機械で加工・形成をします。
④仕上げ
最後に側面(コバ)にコバインクを塗り、乾かして仕上げます。
交換の時期と日頃のお手入れ方法
今回の靴のような元々底が薄いタイプや、ソールの縁が反っているタイプの靴には、薄めのラバー素材がオススメです。底の薄いパンプスには、素材も薄い方が剥がれにくく、履き心地もさほど変わらずに履けます。取り付けたハーフソールが擦り減ってきたり、側面(コバ)が剥がれてきたら交換の時期です。
雨の日に履いた後は、乾いたタオルで拭いて水分を取り除き、乾かすのが日頃のお手入れとしてオススメです。つま先を上げて靴を立てかけて乾かすと、靴底にも優しいです。直射日光が当たる場所は避けて、風通しの良い日陰で乾かしましょう。
靴底のカスタム・オシャレとしても楽しめる!
ハーフソールの修理は、新しく履く前の靴や履き続けた靴、どちらでも対応可能なメンテナンスです。お客様にとって大事な靴は、新品の段階でハーフソールを取り付けることで、長く愛用していただくことができます。
また、メンテナンスだけでなく靴底のカスタム・オシャレとして色やデザインを変えて楽しんでいただくこともできます。お客様のご要望に対して、最善の修理をご提供いたしますので、気になる方はぜひご相談ください。
【ハーフソール(すべり止め補強)】
ハーフソール(ラバー)レディース(各種取り扱いあり)
ハーフソール(ラバー)メンズ(黒・茶・ベージュ)
納期目安:中2~3日
※当日仕上げ要相談